気象庁データと公式情報で確かめた、兵庫県のキャンプ場87施設
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兵庫の無料・格安キャンプ場6施設|安い代わりに何が制限されているか

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兵庫県のキャンプ場を87施設まとめる過程で、無料や1,000円台で泊まれる施設がいくつも見つかりました。ただし調べていくと、どこも「安い代わりに何かが制限されている」ことが分かってきます。

しかもその制限は、行ってから気づいても手遅れなものが多いです。平日しか予約を受け付けていない、焚き火台が使えない、そもそも一般の家族が使える施設ではない——料金表だけ見ていると分からない部分です。

この記事では、料金を「大人2人・自分のテント1張・車1台・1泊」の総額にそろえて比べたうえで、それぞれ何が制限されているかを整理します。料金はすべて施設または自治体の公式ページで確認しました。

総額でくらべる|大人2人・テント1張・車1台・1泊

施設 市町 地元料金 市外料金 営業
筱見四十八滝キャンプ場 丹波篠山市 0円 0円 4/1〜9/15
青少年旅行村 草太園地キャンプ場 新温泉町 1,000円(指定ごみ袋は別途50円/枚。購入の要否は要確認) 1,000円(指定ごみ袋は別途50円/枚。購入の要否は要確認) 4/1〜11/30・木曜休
神戸市立洞川教育キャンプ場 神戸市北区 1,500円 1,900円 通年(休場日あり)
西宮市立甲山キャンプ場 西宮市 900円 1,800円 通年(12/29〜1/3休。冬の持込テントはⅣサイトのみ、12〜2月は常設テント宿泊不可)
知明湖キャンプ場 川西市 2,040円 4,600円 通年・火曜休
古法華自然公園キャンプ場 加西市 宿泊の扱いは要確認(利用料・駐車無料) 宿泊の扱いは要確認(利用料・駐車無料) 通年・24時間利用(宿泊の扱いは要確認)

この表だけ見ると筱見四十八滝と草太園地が圧倒的ですが、この2つがいちばん条件が厳しい施設でもあります。順に見ていきます。

知明湖キャンプ場は公式に「表示料金は全て税込み金額となります」と明記されています。他の5施設は税込・税別の記載が見つかりませんでした。表示額そのままを載せています。

① 筱見四十八滝キャンプ場(丹波篠山市)|無料。ただし平日に電話できる人限定

丹波篠山市の公式観光サイトで「無料」と明記されている、県内でも数少ない完全無料のキャンプ場です。所在地は丹波篠山市上筱見561。合計8つの滝が連なり、落差は約130mあります。

項目 内容
料金 無料
利用できる期間 4月1日〜9月15日のみ。それ以外は管理および狩猟期間のため利用不可
予約 丹波篠山市 城東公民館への事前申請が必須。日帰りでも申請が必要。受付は3ヶ月前の1日から。使用許可(変更)申請書は使用日の1週間前までに提出(公式に「使用日の1週間前までに提出がない場合は一切ご利用できません」と明記)
申請先 丹波篠山市日置385-1/079-556-3171/受付は平日8:30〜17:15
広さ テント約6張のところ、現在は3張に制限。駐車約10台
設備 トイレ1棟(汲み取り式)、炊事場。電源なし・ゴミ箱なし・直火禁止

ここが最大の落とし穴です。申請の受付が平日の日中しかありません。週末に思い立って向かっても泊まれません。しかもテント3張・駐車10台という規模なので、埋まっていれば当然入れません。

つまり必要なのは「平日の昼間に電話できること」だけではありません。使用日の1週間前までに申請書を出し終えている必要があります。公式は「使用日の1週間前までに提出がない場合は一切ご利用できません」と書いています。利用日には「使用許可書」の持参も必要です。

「無料のキャンプ場を探している人」と「平日の昼間に市役所へ電話できる人」は、あまり重なりません。ここは計画的に動ける人向けの施設だと考えたほうがいいです。

また申請の締切が使用日の1週間前なので、利用できる最終日(9月15日)に行くには、9月8日までに申請書を出し終えている必要があります。9月16日以降は利用そのものができません。この記事を読んでいるのが秋なら、来年の4月まで待つことになります。

② 青少年旅行村 草太園地キャンプ場(新温泉町)|1張1,000円。人数は課金されない

新温泉町の公式ページに料金が明記されています。テント1張1泊1,000円で、人数による加算がありません。入村料も駐車料金も、公式ページに項目そのものがありません。

項目 内容
料金 テント1張1泊 1,000円(午後1時〜翌日正午)
そのほか 管理棟の半日利用 1,500円/ごみ処理料 50円(指定ごみ袋1枚)
開設期間 4月1日〜11月30日
休園日 毎週木曜日(ただし祝祭日は休園日なし)※臨時休園あり
チェックイン 午後1時〜午後5時(当日予約は午後4時までに連絡)/チェックアウト 正午
予約 健康公園事務所 0796-92-1713(9時〜18時)
サイト 区画なし。多目的広場(駐車場兼用)

注意点は公式ページにはっきり書かれています。

  • 「管理人は常駐しません」
  • 「寝具、炊飯用具はすべて持ち込みでお願いします」(レンタルなし)
  • 「ペットの連れ込みはお断りしています」
  • 「野生動物(鹿、猪、熊)等に十分にご注意ください」

管理人が常駐しない山のキャンプ場に、熊への注意書きがある——これは覚悟のいる条件です。逆に言えば、それを分かったうえで行ける人には、テント1張1,000円は破格です。ただし指定ごみ袋は別途1枚50円で、購入が必要かは確認してください。

区画がなく駐車場兼用の広場なので、車の真横にテントを張れるという利点もあります。荷物を運ぶ距離がゼロなのは、実際にはかなり大きいです。

③ 西宮市立甲山キャンプ場|大人2人1泊900円(市外1,800円)

阪神間からのアクセスがよく、通年営業で、大人2人でも1,000円を切ります。コストパフォーマンスでは県内屈指だと思います。料金は2025年9月1日に改定されています。

区分 中学生以下 その他
西宮市内在住者 0円 450円
市外在住者 450円 900円

宿泊料金(1泊1人/9時〜翌日16時30分)です。常設テントを借りる場合は別途1基600円(市外1,200円)ですが、12〜2月は常設テントでの宿泊はできません。冬の持込テントはⅣサイトのみです。持込テント料と駐車料は、公式の料金表に項目そのものがありません。

公式の料金表は1枚に「甲山自然の家」と「甲山キャンプ場/社家郷山キャンプ場」が並んでいます。高校生・65歳以上の区分があるのは甲山自然の家の和室(宿泊)のほうで、キャンプ場の宿泊は中学生以下/その他の2区分だけです。読むときはこの2つを混ぜないよう注意してください。(出典:西宮市「■西宮市立甲山自然環境センター 新旧料金表(改定日:令和7年9月1日)」PDF)

制限されていること

  • 既設のかまど以外での火気は禁止。焚き火台も使えません(利用のてびきに「炎が上がる行為や焚き火台などの可動式火器は禁止」と明記)
  • 車は1予約につき自家用車2台まで
  • ゴミは全量持ち帰り
  • ペット同伴不可、敷地内は全面禁煙、花火・キャンプファイヤー禁止
  • 予約は電話のみ(0798-72-0037/9:00〜17:00)。受付開始は使用日の6カ月前の1日から、市外在住者は5カ月前の1日から
  • 使用料は当日現金払い
  • 宿泊でも入所受付は16:00まで

「安いキャンプ場で焚き火をしたい」という目的なら、ここは合いません。公営の格安施設は焚き火台を禁止しているところが多いので、焚き火が目的なら最初から民間施設を見たほうが早いです。

④ 神戸市立洞川教育キャンプ場|安いが、誰でも使える施設ではありません

大人2人・テント1張・車1台で市内1,500円、市外1,900円。神戸市北区(森林植物園の東側)にあり、通年営業ですが、12月29日〜1月3日、12〜2月の月曜、毎月第3月曜(7・8月を除く)は休場です。予約がない日も休場します。ただしこの施設は利用対象が限定されています。

項目 神戸市内 神戸市外
大人(12歳以上・小学生を除く)1泊 400円 600円
小人(3〜12歳・中学生を除く)1泊 300円 450円
テント(1張1泊) 200円 200円
駐車場(1台1回) 500円 500円
シャワー(1人1回) 100円 100円

利用にあたっての条件

  • 野外活動指導者や、教育目的で野外活動を行う団体が利用できる施設です
  • 18歳未満のみのグループ、高校生のみでの利用は不可。成人の指導者または保護者の同行が必要
  • 初めて利用する団体は事前の下見が必須
  • 活動プログラムの提出が必要
  • 予約はネット(公式の予約フォーム)と電話の2通り。利用の2週間前までが原則で、2週間を切った場合は電話で相談(当日の予約はできません)。予約後、1週間前までに申請書の提出が必要です
  • 7〜8月は神戸市内の学校園・青少年団体のみ
  • 駐車は原則1団体1台まで(申請して許可を受ける)=車の横付けは基本できません
  • 家族・個人グループの予約受付開始は、利用日の1カ月前の月の初日から

料金だけ見て「安い」と飛びつくと、申請の段階で止まります。教育目的の団体利用を前提にした市の施設だと理解したうえで検討してください。逆に、子ども会や学校行事で使うなら県内でもかなり条件のいい施設です。

⑤ 知明湖キャンプ場(川西市)|市外との差が総額2.3倍

川西市・猪名川町・豊能町の共同運営で、通年営業。設備も整っています。ただし市外料金の跳ね上がり方が県内でも際立っています。

区分 日帰り18歳以上 宿泊18歳以上 宿泊18歳未満
近隣5市町 360円 720円 360円
市外 1,000円 2,000円 1,000円
※3歳未満の方は無料です。

近隣5市町は川西市・伊丹市・宝塚市・三田市・猪名川町。豊能町は2024年4月1日から市外料金に変わっています(共同運営の当事者なのに、です)。別途、駐車場が1台600円。

大人2人・車1台の総額は、近隣5市町なら2,040円、市外だと4,600円。2.3倍の差です。1人1泊の使用料だけで見ると720円→2,000円で2.8倍になります。ただし受付時に同行者も含めた住所確認があり、代表者が4市1町(川西市・宝塚市・伊丹市・三田市・猪名川町)の在住でも、同行の車両が市外在住者なら、その車両分には市外料金が適用されます。混在グループの実額はこの2つの数字のどちらとも一致しないことがあります。

なお川西市の条例(知明湖キャンプ場の設置及び管理に関する条例)の別表第1は、市民以外の使用料を「この表に定める使用料の3倍の額」=1人1泊2,160円と定めていますが、これは上限です。条例第10条第2項は「利用料金の額は……使用料の額を超えない範囲内において、あらかじめ市長の承認を受けて指定管理者が定める」としており、実際の2,000円はこの範囲内の金額です。公式サイトにも「上記料金は令和5年4月1日からの条例施行に基づいています」と記載があります。(出典:川西市「川西市知明湖キャンプ場の設置及び管理に関する条例」第10条・別表第1/知明湖キャンプ場「ご利用案内」)

制限されていること

  • 1予約につき駐車場1台・テント1張・タープ1張まで
  • インターネット予約のみ。電話予約は不可。受付は毎月1日9時から2カ月後の分
  • 雨天でもキャンセル料が発生します(4日前まで無料、3〜2日前50%、前日・当日・無連絡100%)
  • 火曜定休(祝日は営業)。火曜が休業のため、月曜は日帰りのみで宿泊はできません。祝日の翌日・連休明けの平日も代休日(休業)になります。年末年始休業
  • 場内はすべて禁煙。花火・発電機・カラオケ・球技禁止。公式は「強風により焚き火の火の粉が芝生へ飛散し、サイトの一部が焼損する事故が発生しております」として、焚き火の取り扱いへの注意を呼びかけています
  • シャワー室(10分300円)は11/25〜2/28は利用できません

⑥ 古法華自然公園キャンプ場(加西市)|無料フリーサイト。宿泊の扱いは要確認

公式のキャンプ場案内の画像に、使用料金が無料のフリーサイトと明記されています。駐車場も無料です。利用には事前申請が必要で、通年・24時間利用の案内があります。ただし「宿泊可」の明文は確認できていないため、このページでは大人2人1泊の確定総額には数えません。

確認できた運用ルールは次のとおりです。

  • 公式サイトからの申請制(加西市の案内に「古法華自然公園ホームページから申請してください」)
  • 申請は利用の2カ月前から。毎月1日午前9時に受付開始(公式の例:8月1日午前9時受付開始 → 10月末まで予約可能)
  • 予約は1グループにつき土・日・祝は1か月1回、平日は1ヶ月に2回まで。規定数を超えた分はキャンセルされます
  • 問い合わせはメールのみ。公式の空き状況表に「お電話でのお問い合わせはご遠慮下さい」と明記
  • 満場の場合はキャンセル待ちもありません
  • 公式画像の利用時間は24時間(夜間照明なし)、期間は通年。宿泊の扱いは要確認

公式画像にトイレ・炊事場・BBQサイト、電源なし・レンタルなしの案内があります。ゴミは持ち帰る条件です。直火の可否と宿泊の扱いは、利用前に公式の案内で確認してください。

「安い」の落とし穴は、だいたいこの5つ

6施設を並べて見えてきたパターンです。

  1. 申請の受付が平日の日中しかない|筱見四十八滝。無料の公営施設に多い形です
  2. 使える期間が半年しかない|筱見四十八滝は4/1〜9/15、草太園地は4/1〜11/30。秋冬に「安いところ」を探すと選択肢が一気に減ります
  3. 焚き火ができない|甲山キャンプ場は焚き火台そのものが禁止。既設のかまどしか使えません
  4. そもそも一般の家族向けではない|洞川教育キャンプ場は教育目的の団体が対象で、活動プログラムの提出が要ります
  5. 市外料金で倍以上になる|知明湖は720円→2,000円、甲山は450円→900円。「安い」と紹介されている記事の多くは地元料金で書かれています

とくに5番目は要注意です。まとめ記事に載っている金額を見て行ったら倍額だった、というのはよくある話です。公営施設の料金表を見るときは、必ず市内/市外の両方を確認してください。

日帰りなら、もっと安い選択肢があります

西宮市立社家郷山キャンプ場は日帰り専用です。公式の料金表にも「社家郷山キャンプ場は日帰り専用キャンプ場です」と注記されています。

区分 中学生以下 左記以外
西宮市内在住者 0円 300円
市外在住者 300円 600円

日帰り料金(1日1人/9時〜16時30分)。大人2人なら市内600円、市外1,200円です。甲山キャンプ場も日帰りなら同じ料金で使えます。「泊まらなくていいなら、県内で最も安く火を使える場所のひとつ」です。ただし焚き火台が使えない点は宿泊と同じです。

猪名川町の大野アルプスランドキャンプ場も日帰り利用ができます(11:00〜17:00、火・水休)。町外料金は区画1,000円+1人1,200円なので、大人2人で3,400円。ただし伊丹市・宝塚市・川西市・三田市(阪神北地域)在住なら町内料金と同額になり、大人2人の日帰りは区画500円+1人600円×2=1,700円です。標高753mの大野山山頂付近で、猪名川天文台アストロピアが併設されています。

もう少し出せるなら

ここまでの施設は「安い代わりに何かを諦める」形です。焚き火をしたい、レンタルを使いたい、道具を持たずに行きたいという場合は、最初から設備の整った施設を探したほうが結果的に満足度が高くなります。

まとめ

  • 大人2人・テント1張・車1台では、筱見四十八滝は0円、草太園地はテント1張1,000円(指定ごみ袋は別途50円/枚。購入の要否は要確認)
  • ただし筱見は4/1〜9/15のみ、申請は平日の日中だけ。草太園地は管理人不在で寝具も炊飯具も全部持ち込み
  • 通年で安定して安いのは西宮市立甲山キャンプ場(大人2人 市内900円/市外1,800円)。ただし焚き火台は禁止
  • 洞川教育キャンプ場は教育目的の団体向け。料金だけ見て予約はできません
  • 知明湖は市外料金が総額2.3倍(1人1泊で見ると2.8倍)
  • 古法華は公式画像で利用料・駐車無料を確認。ただし宿泊の扱いは要確認
  • 公営施設の料金は、必ず市内/市外の両方を見てください

料金・営業期間はいずれも2026年8月時点で公式ページを確認したものです。改定されることがあるので、予約前に各施設でご確認ください。

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